スポンサーリンク

フットワークについての補足説明

フットワークについて、多くの方より動き方のコツがなかなかつかめないというご質問をメール等でいただきました。そのため、このページではフットワークの理屈やコツを少しでもつかんでもらえればと思い、ここで説明させていただくこととします。

なにゆえ、文章で表現できる限界を痛感しており、いまだにうまく表現できていないところもあるかと思いますが、ご理解のほどよろしくお願いします。うまい表現が、さらに見つかり次第掲載していきたいと思っています。

なお、フットワークをマスターしている方や前ページの説明で理解された方は読む必要はないかと思います。逆に、混乱してしまうことが考えられます。まったく、動き方が分からない方が少しでもヒントを得るために利用してもらえればと思います。

※右利きを前提に説明していますので、左利き(サウスポー)の方は左右を逆にして読んで下さい。

「感覚のつかみ方」
まず、足の動きですが、基本姿勢のかたちをとって、左足を床にふれるかふれない程度ですべるように(スリ足で)前に出します。足を出す距離は、自分が進みたい距離だけ出します。

そして、右足を左足が移動したのと同じくらいの距離、床をすべるように(スリ足で)引きます(前にもってくる)。この時点で基本姿勢に戻った状態になります。今は、ゆっくり行ったので、左足が先に前へ出て、右足が後からついて来ることがよく分かりますね。

このように移動の順番としては左足を前へ移動させて、その後右足をそれに従って引くというかたちになっているのです。しかし、普通、フットワークは左足と右足が同時に前へ移動しているように見えます。これは、スピードが速いため、そのように見えるだけであって、実際には今、説明したとおりの順番になっているのです。

以上は、足を出す順番はどうなっているのかという、感覚として頭の中に入れておいて下さい。あくまでも、両足を一緒に前へ出さなければいけないという考え方だけはもたないようにして下さい。

「スピードを伴った移動の方法」
それでは、スピードをつけて移動するには、どのようにすればいいかという問題がでてきます。 これは、足の力を「どこ」にかけるか、そして「どのように」かけるか、ということが重要になってきます。

普通に歩く時に左足を前へ移動させた場合、どこに力がかかっているでしょうか?右足のつま先にかかっています。

そして、力はどのようにかかっているでしょうか。うしろ側にかかっています。

このように、右足のつま先に力をかけて、その力をうしろ側に向けてやることで前へ移動しているのです。これが、前へ移動するための原理です。

普通に歩く場合は、それほど大きな力をかけなくても前方へ移動できますが、スピードを与えて即座に移動させる場合は、それなりの(スピードや移動距離に合わせた)力をかけてやる必要があります。

そこで、スピード付ける場合は、この力を大きくすることが必要になってきます。
例えば、 走ることを考えてみて下さい。おもいっきり、ダッシュした場合、右足にとても強い力(左足を前へ出すことを想定)がかかり、その力を後側へ向かわせる(蹴り上げる感じになる)ことで、前へ踏み出してスピードを付けたり、距離を出した走りができるのです。つまり、力のかけ具合によって、スピードや移動距離が決まってくるということです。

このようなことから、フットワークでは、歩いたり、走ったりする時の力のかけ方を応用することで、前方へ移動させなければいけません。かたちは違いますが、前へ移動する上での原理は、同じになります。

つまり、基本姿勢の状態から、歩いたり、走ったりする時と同じように、右足つま先へ力をかけて(←力のかけかたまでが同じ)、左足を前方へすべるように移動させ、それに従い右足を同じ距離だけすべるように引くという動作がフットワークのかたちになるということです。

そして、スピードを付けるためには、右足の力のかけかたを大きくすることで、そのスピードを付けることができることとなります。また、右足は、左足を前へ出してからすぐに引くことを心掛けて下さい。コツがつかめてくると、両足が、ほぼ同時に前へ移動しているようなかたちに出来上がっていきます。

最初のうちは、基本姿勢のまま、左足を前へ出したらすぐに右足も同じくらい前へ出すという練習を繰り返して感覚をつかんだ方がいいと思います。イチ(左足前)ニー(右足前)・イチニー、という感じで。これに慣れてきたら、上で説明したように右足つま先に力を入れて、その勢いで左足を前へ出し右をすぐに引くという動作を繰り返し練習してみて下さい。

以上のようなことが、感覚と原理の両面から説明した場合のフットワークのやり方になります。
最終的には意識せずとも、体が自然に動くように憶え込ませる必要があるので、上のようなことを前提に繰り返し練習して、体に動作をしみ込ませてもらえればと思います。

注意する点は、飛び跳ねるのではなく、すり足(すべるように)で移動することと、顔を動かさないで、真直ぐ前を向いて移動することです。でも、最初の内は足もとを確認しながらした方がいいですね。慣れてきたら顔を真直ぐ向けてやるようにして下さい。 フットワークは一見、簡単なようにみえて非常にむつかしいものなので、なんどもなんども繰り返して身に付けて下さい。

ホーム > ボクシングトレーニング > フットワークについての補足説明

since 2001.6.14 --last updated